ワインの知識・ワイン辞典
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アルバリーニョ(Albarino)は、スペインの白ワイン用品種。ガリシア地方 DO リアス・バイシャス Rias Baixas の主要品種です(ポルトガルでも栽培されています)※1。
ガリシア地方はスペイン北西部大西洋に面した地域。雨が多く(※2)緑豊かな美しい土地柄です。「蝶の舌」という映画はガリシア地方で撮影されたと記憶しているけれど違うかな。元気な子供たちと老教師のふれあいを軸にしつつ、社会状況にも言及。重いエンディングです。だからこそキラキラ輝く美しい自然が鮮烈に印象に残ります。-あ、横道にそれちゃいました。雨が多いのは葡萄にはマイナス要因ですが、アルバリーニョ種は果皮が厚く湿度に強い品種。くわえて「ペルゴラ」と呼ばれる棚づくり*3で栽培され、葡萄は健全なよい状態で育ちます。さて今でこそ有名なリアス・バイシャスですが、1980年代になってようやく近代化が進みます。それ以前、ワインは農家の自家消費用でした。葡萄の品質管理・近代的な醸造技術、温度管理可能な新しい醸造設備の導入などでアルバリーニョ種の特性を生かすべくフレッシュ・フルーティなワインを生産し。1988年にDO(原産地呼称)を取得しました。以後リアス・バイシャスの人気は高まっていきますが、それはすなわち世界のワインファンがアルバリーニョ種の魅力を認めたということ。世界が魅了されたそのワイン、どんな味わいかというとー。色は透明感があり輝くようなレモンイエロー。香はレモンやグレープフルーツ、白桃・りんごなどが顕著です。口に含むと、酸・ミネラルのきれいな一本芯の通った味わい。「フルーティで親しみやすい」とよくいわれますが、単純にフルーティなのではありません。一本の芯=強さがあるからフルーティさ、まろやかさ、コク、ほんのりとしたやさしい甘みがひきたつのです。また、ミネラルのピリッとすがすがしい辛さも素敵なアクセントになっています。つまり、アルバリーニョはスタイリッシュな大人のワインを生む品種なのです。 ◎選ぶとき、飲むときのポイント
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