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ワインの知識・ワイン事典
『カリフォルニアでは少量生産のワインはメーリング オーダーで販売されており、入手が困難な先鋭的ワインは供給が追いつかずメーリング ワイン リストに載るのに順番待ちとなります。例えばスクリーミング イーグルはたった3,000本の生産で5,000人ものウェイティングリストがあるそうです。「カルト」と呼ばれるようになった理由は、入手困難なワインを分けてもられるメーリングリストに載ることができるかどうか、すなわち「カルト集団」の仲間に入ることができるかどうかなのです』（田辺 由美氏） まぁ、いかにもアメリカらしい話ですよね。いいものには買い手が集中するのは世の常ですが、そのパワーが桁外れです。 コルギン セラーズはサザビーズのオークショニヤーでもあるアン コンギン女史と夫のジョー ウェンダー氏によって１９９０年代初めに設立されました。当初は他のヴィンヤード（ワイン醸造用のブドウ園）からブドウを購入しながらの生産でしたが、次第に自社の畑を増やし更にその名声を高めていきました。彼らのワイン造りのポリシーは「低収量、水分と栄養のバランス」と「実際畑でのブドウが生理的に完熟すること」であり、その為に相当な配慮が成されています。栽培時にはブドウの生育を徹底的に管理することはもちろん、収穫は早朝に手摘みで作業を行い冷蔵トラックでワイナリーまで運び、その後ワイナリーで「房毎」の選果をしたのち除梗後に今度は「粒毎」の二度もの選果を行います。その後マセラシオン（ブドウのエキスを液体に抽出する作業）は最長２ヶ月近くの長期に亘ることもある程です。醸造設備・器材とブドウ果そのものが完璧な程清潔な状態でないとこれ程長期のマセラシオンはできません。またスタッフも当初はカリスマ ワインメーカーとして名高いヘレン ターリーであり、現在はマーク オーバードをフルタイムで採用し、ボルドーのアラン レイノー博士を醸造コンサルタントとしています。また新しい畑であるIXエステートでは１本のブドウ樹に８００ｇ程のブドウしか実らせておらず、極限ともいえる低収量でワインをつくっています。おそらく２本のブドウ樹から１本のワインをつくる位なのでしょう。このワインがつくられるまでにとんでもないコストがかかっているのです。確かに土地の値段はフランスの十分の一以下かもしれませんが、掛かる経費は１０倍以上なのでしょう。 ４月から９月まで全く雨の降らないカリフォルニアで高級ワインをつくるという夢を実現した訳ですから、とことんの技術と科学と労力を費やした結晶なのですね。さすが月に人を送り込んだアメリカらしい取り組みだと感心します。 現在のコルギン セラーズのラインナップは
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アメリカ カリフォルニアのカルトワインの代表として名高い