ワインの知識・ワイン事典
月に一度は大型書店をのぞいてワイン関連本をチェックします。最近の月刊誌・隔月刊誌は充実しています。情報が早い、解説も詳しい、何より写真が美しく豊富ですごく勉強になります。また、韓国でもブームの「神の雫」も毎週チェック。時にデフォルメされすぎていて「おいおい...」と思ったりもしますが、魅力的なキャラクターとエピソードがワインを親しみやすいものにしていると思います。ワイン自体の情報も参考になるし。 しかし!!です。「これはオススメ」とか「高価で希少」とか「パーカーポイント93点獲得」とか、重要なことだけどそればかりではねーぇ。情報に踊らされて疲れちゃう。もっと骨太な本質に迫るような本読みたい!!と思うことありませんか。 そんな方におすすめしたいのがこの本。ワイン評論家として超一流、英国人のヒュー・ジョンソン氏が書いた「ワイン物語 芳醇な味と香の世界史」※(小林章夫 訳 日本放送協会1990.6)上下巻で1000頁はこえるという大著です。神話の時代から現代まで。ヨーロッパのみならず世界中の産地について。ワインの製法・ワインの在り方・政治経済とのかかわりetcが各時代各産地ごとに語られます。世界史が苦手だと少々難しいかも知れませんが、教科書と※地図帳を用意して挑戦する価値大アリです。自由闊達でワインに対する愛情いっぱいの本文を読んでいると、時空をこえる船に乗ってワイン産地を旅している気分。添乗員はヒュー・ジョンソン氏。なんてぜいたくな世界旅行でしょう!! 私が特に好きなのは19世紀以降現代までの部分。数々の発見と技術の進歩、それに伴うワイン界の変化を述べた最終章。氏は進歩や改革を評価し喜ぶ一方で警告を発しています。生産者も消費者ももっと謙虚に素直になれよーと。結びの文が素敵です。「(前略)忘れてならないのは、ワインは自然界の奇蹟の一つで、人間と一万年もつきあっていながら、いまだに未知の要素をもち、またあらゆる食物のなかでワインだけが自立した生命をもっているからこそ人間はこれを神聖視するという点なのである。農民も芸術家も、勤勉家も夢想家も、快楽主義者もマゾヒストも錬金術師も会計士も、こういったすべての人々がワインを育てるのである。ノアの大洪水以来ずっとそうだったのだ。」 ※この本が現在かんたんに購入できるかどうか不明です。ちなみに私は市立図書館で借りて読みました。 ※高校の世界地図があれば大丈夫。可能ならヒュー・ジョンソン氏とジャンシス・ロビンソン氏の「ワールド・アトラス・オブ・ワイン」がベストです。この本は大型書店の棚に並んでいる場合もありますが、けっこう高価な本です。 >> ワインの知識トップへ |
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