ヴィーニャ・サンソ 『ソーブレ・リアス』 2008年
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すっかりマスキューの定番となったヴァル・サンソがつくるルエダのヴェルデホの最上級銘柄です。
このワイン、ルエダのセラード村にある2.76ヘクタールのフィロキセラの被害を免れた樹齢100年以上の単一畑『ロスポブレ』の葡萄で造られます。 そして造り方がユニーク。まずステンレスタンクにて野性酵母でアルコール発酵し、一旦ワインと澱を分離します。そして500リットルくらいのフレンチオークの新樽にワインと澱の上部を半分ずつ入れます。そして毎日のようにワインを観察しながらバートナージュ(撹拌)し、一年間熟成させます。 当主のハビエルさんがマスキューに来店した時(写真下)に熱く語ってくれました。 私「SO2はいつ添加しますか?」 ハビエルさん「最後の瓶詰めの時だけです。」 私「えー!凄い管理能力ですね。信じられません。」 ハビエルさん「ですから毎日私が樽のバートナージュしながら変化がないか注意しています。(笑)。」 私「ところでこれほどまでにシュール・リーにこだわる理由は何故ですか?」 ハビエルさん「シュール・リーをすることにより酵母の細胞膜が壊れます。その結果プロ・サッカリンとタンパク質が中から出てきます。」 私「それは味わいにどんな作用をしますか?」 ハビエルさん「甘く感じます。複雑さに繋がります。」 私「それってアミノ酸系の甘く感じる酸ですよね。シャンパーニュやクレマンなどで稀に現れる赤い果実の甘味ですよね?」 ハビエルさん「そう。それ(笑)。」 はぁ。瓶内発酵・熟成すると稀に現れるレアな酸です。でもスティルワインでは私はまだ出会ったことはありません。野心的な試みです! 実はこのワイン、マスキューには6月には届いていました。しかし、ハビエルさん曰くの本来の味わいが出ていませんでした。良さは解るのですが、まだ何かが出ていない状態だったのです。 このためホームページでは紹介しませんでした。ここにきて、満を持してのデビューです。 とても良いですよ(笑)。 とにかく滋味深い。広がり余韻の美しさは言葉を失います。ルエダのヴェルデホと言えば緻密なフレッシュネス。グレープフルーツなどの柑橘類の溢れんばかりの香りが身上です。それが深い上品さを備えたグレートワインに変身した感じです。 心揺さぶる記憶に残るワインなのです。 ・2010円(税込) >> ラベル拡大写真 |
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