ワインの知識・ワイン辞典
ワインの解説本など読むとよく掲載されている「テイスティングの方法」、実行していますか?意識して続けていくと理解がぐっと深まります。とはいえ、考えこんでうなってしまうようなかんじでは長続きしないので、あくまで気軽に。 テイスティングの基本作業は3つ。色の確認、香の確認、味の確認です。やめてほしいのは、グラスを勢いよくぶんぶん回すこと。急激に空気に触れさせると「ひらく」というよりむしろ「劣化」してしまうような気がします。どうしても回したい方もゆらりと静かに大きく1.2回で我慢しましょう。ひと口飲んで、10分後、20分後と間隔をおいて変化を追うほうが気づくことがたくさんあるはずです。 テイスティング後は自分の表現でメモを残しましょう(※1)。ワイン本などにのっている表現はやはり実体験に沿わないみたい。あとで読み返して「なんじゃこれは?」となりがちです。 可能ならワインのラベルを保存します(※2)。ラベルコレクターが便利ですが大学ノートに貼り付けておいてもいいですね。ラベルと一緒にテイスティングの結果やそのワインに関する情報(品種・産地・生産者・つくり方など)を残しておけば完璧ですね。 ところで「色の確認」皆さんしっかりやってますか?ろくに色を見ないでいきなり飲んでしまう人意外と多いんですよ。白い紙やふきんなどを用意して必ず確認しましょう(※3)。この際、澄んでいるのか・照りや艶の具合も確認しましょう。続けていくと色の違いが頭にはいってイメージが固まってきます。白ワインだったら無色に近い淡い色、黄金色、緑がかった色、褐色...。赤ワインだったら黒っぽい赤、紫っぽい赤、レンガ色、鮮やか、暗い...など多種多様。これは品種・産地・ヴィンテージ・生産者・つくり方等々の違いから生じます。ワインの色はたくさんの情報を含んでいるのです。 はじめは品種と色を結びつけるのが分かりやすいと思います。次は産地と色の関係を探ってみます。情報が蓄積していくとおもしろいし、かなり役立ちます。口に含む前に香味をある程度予測できるようになります。 ワインの色に限ったことではありませんが、自分にとって分かりやすいキーワードをひとつ決めそれを軸に系統だてて覚えていくのはよい方法です。 ※1:私のメモには杉の葉・濡れたわらの匂い・タクアン・さびた釘・墨汁・キャラメル・卵焼きのこげた匂いなど、きわめて現実的な表現が並んでいます。 ※2:ラベルだけでなくコルクも保存しておくと楽しい。(写真はクーポレ・ディ・トリノーロのもの)コルクにはたいていの場合、ワイン名・ヴィンテージ・その生産者の紋章やワイナリーの建物・風景などがプリントされています。 ※3:赤ワインの写真は1991ボーヌ 1er レ・トゥーロン J・ジェルマン グラスを傾けてワインの周縁から中心部にかけて色のグラデーションを確認します(写真右)。 若いワインと古いワインとを同時に試飲するチャンスがあれば両手にグラスをもって色を確認しましょう。周縁から中心への色の変化を特に注意して。 >> ワイン事典の知識トップへ |
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