サヴィニ・レ・ボーヌ 1998年 ルモワスネ・ペール・エ・フィス
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>> ラベル写真 |
フランス ブルゴーニュ 赤 750mlサヴィニ・レ・ボーヌってご存知ですか(笑)? コルトンの丘の南西の谷間のアペラシオンです。川の両岸の傾斜地が優良な1級畑になっています。とは言えボーヌ唯一の赤のグラン・クリュと白のシャルルマーニュを生み出すコルトンの陰に隠れています。そこにマスキューは目をつけます(笑)。他のアペラシオンよりお買い得のワインがあるはず。 サヴィニ・レ・ボーヌと言うとやはりシモン・ビーズが有名ですよね。タイトで緻密な酸のあるスタイルは高く評価されています。若いうちは酸が目立ちますが、10年もたったビーズの『ヴェルジュレス』なんか最高ですよね。甘味が増してバランスがとれて、香りが吹き出してきます。ヒュー・ジョンソンの言葉を借りれば「驚くほどのフィネスを示すことがある。」んです。 このワインはブルゴーニュ最後の目利きネゴシアン ローラン・ルモワスネが選んだワインです。彼は購入先を明かしませんから、正確なことは解りませんが、おそらく渓谷沿いの斜面の畑のワインだと思います。「驚くほどのフィネス」があります。まだまだ熟成の伸び代もあり、ただ者ではないのです(笑)。 ピノ・ノアールのチェリーやラズベリーの香りは熟成により桃のように変わり、全体のバランス、香りの複雑さ、広がり、欠点が見当たらない出来栄えです。 今風のファットなブルゴーニュとは違ったクラシックな王道の味わいなのです。ブルゴーニュの良さを堪能できる優良なワインです。久しぶりの、心に響くピノ・ノアール(笑)。 近年ブルゴーニュの生産者は技術的にも進歩しましたし、温暖化の影響もあってか壊滅的な作柄がありません。ワイン価格も安定的に上がっていますから、ドメーヌ元詰めのメリットは増しています。そうなるとルモワスネのように良いワインを樽で買うスタイルのネゴシアンは衰退します。売る側にメリットが無くなってきているからです。 出来上がったワインを自分のラベルを貼って売った方が実入りが良い訳です。そうするとワインではなく、出来の悪い葡萄をネゴシアンに売った方が効率的にもなります。 ルモワスネのように優良なワインをストックし、熟成させ、飲み頃にリリースすることを、ネゴシアンの役割に出来ない時代に入ったようです。 ブルゴーニュのボルドー化が進んでる(笑)とでも言えますか? まあ、生産者の実入りが良くなることは歓迎すべきことですが、掘り出し物の良いワインを捜すことがブル ゴーニュでは難しくなってきたのは淋しい気もしますが…。 こんなことを考えると、ローランがチョイスしたワインをしみじみ味わえるのも、あとわずかなのでしょうね。 |
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