ワインの知識
皆さんが購入するワインのほとんどは、AOCワインだと思いますが、フランスの原産地統制呼称法ではワインを(1)AOCワイン、(2)VDQS、(3)ヴァン・ド・ペイ、(4)ヴァン・ド・ターブルの4つに分類しています。2〜4のラベル上の表記は前回のAOCワインとは少し違っています。面倒くさいけれど、それぞれのポイントを覚えておくとワイン選びに便利です。
(2)VDQS Vin Delimites de Qualite Superieurの略
- AOCの次のランクで、AOC同様さまざまな規定の元に生産されるワイン。ラベル上では「指定された産地名+VDQS」と表示される場合が多いので覚えておきましょう。切手型のVDQS認定マークがバックラベルに印刷されているものもあります。近年、AOCに昇格申請して認められるケースも多くVDQS地域は減少する傾向にあります。
(3)ヴァン・ド・ペイ Vin de Pays
- フランス国内の認められた産地でつくられたワイン。他地域の葡萄またはワインとのブレンドは禁止されています。その地域に固有の葡萄品種でつくられたワインも多く、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどのいわゆる国際品種に慣れた舌には“未知との遭遇”って感じで新鮮な驚きをもたらしてくれます。見つけたらぜひ挑戦してみてください。ラベル上では「Vin de Pay+産地名」と表示されます。
(4)ヴァン・ド・ターブル Vin de Table
- 原産地を表示しないワイン。他地域・他国(EU諸国内)の葡萄、ワインとにブレンド可。ヴィンテージ記載の義務なし。ちょっと怪しげ・・・なんて考えてはいけません。これはつまり、作柄に関係なく安定した味わいのワインを安価で供給できるということです。信頼のおけるメーカー、生産者のヴァン・ド・ターブルも数多く出ているので試してみてください。お気に入りがみつかればしめたもの。懐が少々寂しいときにもワインを飲めるし、ワイン仲間に自慢できるかも。だって安くておいしいワインを手に入れるってワイン飲みにとっては常に重要課題ですから。ラベル上には「Vin de Tabel」の表示があります。
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■注意点
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最後にひとつ注意点を。近頃、意匠を凝らしたおしゃれなラベルが増えてきています(写真1)。
極端な場合、銘柄名しか記載がないこともあります。そんなときは慌てずにボトルの背面等チェックをいれて産地・生産者など確認してくださいね。ラベルのかっこよさだけで選ばないようにしましょう。
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