前回まででワインを購入するとき一番にチェックするのは産地であるという話をしてきましたね。次にチェックしたいのは生産者です。
まずラベルを見ましょう。小さな文字でMis en bouteille(写真右)〜(ミザン・ブテイユ〜)と記載されているのがみつかりましたか。これは「〜が瓶詰した」という意味です。〜の部分にchateau(写真右)やdomaine(写真下左)とはいればシャトー、ドメーヌが生産して瓶詰したということを示します。いわばワインの身元保証ですね(proprieteのとき、これは生産者という意味)。
chateauとdomaineについて少し補足しておきます。chateauは主にボルドー地方で葡萄園をさす語。葡萄園の大きさに関係なく使います。また、もともとは城・大邸宅の意味ですからボルドー以外の地方でも使用されます。たとえばローヌ地方にchateau〜と名乗る生産者は多いですね。domaineの意味も同じく葡萄園ですが城・大邸宅を伴うのではなく、わりとこじんまりした感じがします(chateauはご領主様が小作農を使って大規模に効率的にワインを作っている。一方domaineでは先祖伝来の葡萄園で昔ながらの方法でワインを少量作る。そんな情景が浮かんでくるなあ。あ、これはあくまでも私の頭の中のイメージです。横道にそれてしまいました...スミマセン)。
もうひとつ頭にいれておきたい表示があります。negociant-eleveurネゴシアン・エルヴール。酒商(ネゴシアン)(写真下右)のことです。ネゴシアンは生産者から葡萄やワインを買って、自分でワインをつくる或いは自分のセラーで熟成させて瓶詰・販売します。そのワインのラベルには上記のnegociant-eleveurとともにネゴシアン名が記されます。
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