シャトーダマーズ 2007年 フランス ボルドースペリュール 赤 750ml |
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つねに安定した品質のシャトーですが、2007年はやはり苦戦したようです。今までの中で一番軽い出来です。とはいえ、それでもダマースらしさはしっかり感じますから、その力量はさすがと言うべき。逆に、香りの開きは早いですから、今すぐ飲んでベストの選択でもあります。メルロ由来のブラム系の味わいは柔らかく心地良く、ココアやカレーパウダーの香りが複雑さを上手く演出しています。ダマースらしい堅牢さは表に出ませんが、味わいのバランスを裏支えしています。ミドルボディーの典型とも言える出来です。
2007年のダマースはアルコール分は12.5%ありますが、20年位前でしたら充分なレベルです。温暖化が進んだ昨今ボルドーでも13%のアルコール分を越えることが当たり前のようになり、ワインのマッチョ化が進みました(笑)。そう考えると、この2007年のダマースは20年以上前のエレガントなボルドー・スタイル。でしゃばる部分がないのです。ミラード社の歴史を感じる出来栄えなのです。決して無理をせず、葡萄のポテンシャルを最大限引き出しそれを最適なスタイルに仕上げています。しかもダマースらしさを残しています。 うーん。 他の2007年のボルドーと比べるとミラード社の技術の高さを実感できますよ(笑)。桝久が扱う数少ない2007年ボルドーなのです。 個人的には1987年のボルドーを2007年に重ねてしまいますが、技術の進歩も同時に感じます。全体的にそつなくサラッと造っていますから(笑)。 以下、2006年のテイスティング記録です。 やはり2006年も実に良く出来ています。 2005年と比べると小ぶりですが、独特の緻密さがあります。さすがミラード社! 2006年の右岸は収穫期に雨が降り、腐敗病があった年。多くの生産者は減産とワインの糖度不足に悩まされたようです。ダマースも2006年は2005年ほどの大きさはありません。どちらかというと2002年に似た印象があります。ただ、タンニンが弱くなった分グリセリンの甘さが先にでますから、すぐに美味しさが分かるスタイルです。また、果実味に明瞭さが増して感じられます。そしてミラード伝統の緻密さ故、翌日にワインはさらに向上し、柔らかさと明るさが引き立ちます。メルロの味わいが暗くなりがちな土地柄にあっては出色の出来。 うーん。 その年の作柄に合わせてスタイルを微調整する技量は、さすが! 良さを最大限発揮させながら、独自のスタイルを貫くのは伝統以外のなにものでもありません。 ただのネゴシアンではないですね。 以下、2005年のテイスティング記録を参考までに掲載しておきます。 2005年のボルドーはどれ飲んでも外れがないと言われるビッグ ヴィンテージです。 2004年と比べると更なる進化をしたかのようです。一回り大きい感があります。 とはいえもう少し飲むまでには間を置いてあげたい気もします。 澱と酒石酸の量は驚くほどの量。いつも通りにゆっくり時間をかけてトコトン抽出したのですね。(いままでで一番の量です。)(当店ではシャトーダマーズが日本に初めて輸入されてからずっと扱っております。 もともとが出来の良いワインなのですが、毎年のように品質が向上しています。 |
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