ワインの知識・ワイン辞典
シャンパンっていいですよね。 私など結婚式の披露宴でシャンパン飲み放題なんて言われたら、最初から最期までシャンパンを飲み続けます。 ところでシャンパンのどこが好きなのですか?と質問されるとちょっと困りませんか?
確かに泡立ちは大きな魅力ですし、木の根の香りは深みに通じますが。 そこで味の整理をしてみます。 基本的にシャンパンは、白ブドウであるシャルドネ種と黒ブドウであるピノノアール種を主体につくられます。 補助的にビノムニエ種という黒ブドウが入ることがありますが、あくまで補助品種なので割愛します。 白ブドウのシャルドネ種だけでつくられたシャンパンはブラン ドゥ ブラン、黒ブドウであるピノノアール種だけでつくられたシャンパンはブラン ドゥ ノアール(黒ブドウから白ワイン)と呼ばれます。 また一般にはピノノアールとシャルドネをブレンドすることで大概のシャンパンはつくられます。 そのブレンドの理由は? シャルドネ種の香りは、桃やアプリコット、グレープフルーツなどのいわゆる白い果実(柑橘系)の味わいが表出します。 シャルドネ種とピノノアール種をブレンドすることで両方の要素すべてを兼ね備えることは理論的にはできますが、なかなかそうはいきません。 なにが言いたいのかというと
冷涼なシャンパーニュ地方において希求され、珍重されるべきは果実味なのです。
シャンパンのフルーティーなところが好きと言う方の少ないこと少ないこと、 「水っぽくて汗臭い発泡性の白ワイン」なんて悪口も言われます。(一応私ではありません。その気持ちは分かりますが、) 現在のひっぱくしたシャンパン需要もあり、品不足の状態が続いており、値段の高騰が止まりません。 買い手が多く、需要を超えると値段が上がるのは世の常なのでしょうが… 実際はどうなのでしょうか? 単純に収量だけとって他のワインと比べてみます。 シャンパーニュでは1ヘクタールあたりの収量はブドウ果重量で13000キログラムでワインに換算すると8300リットル程のシャンパン製造が認めれています。 法律では更にプラスアルファーが20バーセント位あるはずですから1ヘクタールあたり9000リットル前後はつくられているようです。 ちなみにブルゴーニュの特級シャンベルダン畑では3500リットル、シャブリは並級が5000リットル、特級が4500リットル、(しかも、最近ブルゴーニュでは規定量以上のプラスアルファーを認めない動きがあります。)ボルドーのグランヴァンが5000リットル位ですか。 安くて良くみかけるヴァン・ド・ペイの最も収量規制がゆるいエリアでも8000リットルほどです。
これでは果実味たっぷりのシャンパンは出来る訳ありませんよね。 通常シャンパンを飲んで美味しいと感じ、原材料となっている元の白ワインを飲んでみたくなったことがありますか? ただフランスのすごいところは、小規模な生産者(ドメーヌ・シャンパン)いわゆるリコルタン・マニュピュラント(R.M.)や協同組合、コーポレーティブ・マニュピュラント(C.M.)などが活躍していることです。 彼らは畑仕事を徹底して行い、規定されている収量以下での低収量で栽培、収穫を行なっています。 ですから、近年日本でも注目を浴びているのです。 小作農がブドウを栽培し、それを大手メゾンが買い取る仕組みがあり、あまり低収量が実現できにくい事情も分かりますが、大手メゾンはやり過ぎとの思いが拭えません。 社団法人 日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
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