シャトー・ラツール62年を10年位前に仕入れました。お客様が御誕生年のラツールを是非取り寄せて欲しいとのことで、海外のオークションを通じて3本のみ入手いたしました。そのうち2本はお客様の手に渡り、残りの1本を当店のセラーで保管しておりました。『まだまだ若い力があり、素晴らしい味わいでした。』とのことで楽しみとしてセラーに保管しておりました。入手したchラツールは蔵出しのものではなくマニアの所有していたものなので多少の不安はありましたが、中身は大丈夫そうでした。但し瓶詰めから40数年経ていますのでコルクに不安がありましたが、セラーに寝かせた状態で保管しておりました。今思えば...後の祭りとなりました。
ある日セラーの中のラツールちゃんを見た時、なっなんとワインの肩のあたりに黒い異物が浮いているではありませんか。目をこらしてよく見るとコルクがワインの中に浮いていたのです。ワインを斜めの状態で寝かせているにもかかわらず。コルクが中に滑り落ちていた訳です。早くロウ止めして立てて保管しておけば良かったのです。まあ蔵出しの古酒ならば古コルクを打ち直し、補酒までして出荷されるのですが、市中在庫で40年以上経ると無理もないのでしょうね。早くのんでおけばよかった。この62年のラツールはセラーの中に今も置いてありますので興味のある方はお声をかけて下さい。異様なオブジェとなっております。あ〜悔しい。
|